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ワールドツアーの参加者たちは、タフなレースを戦う合間に、ニュルブルクリンクのグランドスタンドからレースを観戦したり、ピットを訪れて最新マシンのシートに座ったり、24時間レースのスタート直前に恒例のグリッドウォークに参加して、有名ドライバーと写真に納まったりしました。そしてリアルな24時間レースがナイトセッションに突入しようとする12日午後10時、いよいよネイションズカップの決勝が始まりました。

ネイションズカップ決勝は4つのレースを戦い、その獲得ポイントで勝者が決まります。レース1～3は1位から順に12、10、8、7、6…とポイントが与えられますが、最終レースだけは獲得ポイントが倍になるルールです。

決勝に進出したのは、フランス：アンソニー・デュバル選手、イタリア：ジョルジョ・マンガノ選手、オランダ：アンジェロ・シャット選手、イギリス：エドワード・ウィリアムズ選手とマーチン・グレディ選手、ポルトガル：ブルーノ・フェレイラ選手、フィンランド：キモ・カイスラ選手、ハンガリー：パトリック・ブラザン選手、ドイツ：タレク・ブシュマン選手とケビン・リチリー選手という8カ国、10名です。

レース1は、当地ニュルブルクリンク GPを6ラップするGr.4マシンによるレース。2番グリッドのリチリー選手（日産GT-R Gr.4）が好スタートを切り、それにポールスタートのブラザン選手（メルセデス・ベンツ SLS AMG Gr.4）が続きます。しかし後続もポジションアップをあきらめず、あちこちで死闘が繰り広げられます。

4ラップに渡って首位を守ったリチリー選手でしたが、5ラップ目に上位勢を引き連れてピットイン。この結果、ノーピット戦略をとった4台が上位に立ちます。首位に立ったのはフランスのデュバル選手。序盤は燃料をセーブした走りでしたが終盤は果敢に攻めてレースをリード、みごと1勝目を記録しました。2位はポルトガルのフェレイラ選手（アウディ TT cup）、3位にはドイツ・ブシュマン選手が入りました。

レース2は、インテルラゴスを6ラップするN300クラスによる戦い。運営上のアクシデントから一度中断し、再スタートとなりました。好スタートを切ったのはレース1の勝者デュバル選手（アウディ TTS Coupé）でしたが、2ラップ目のホームストレートでフィンランドのカイスラ選手（日産 スカイライン GT-R V・spec II Nür (R34)）に追いつかれ、首位を譲ります。しかしそのカイスラ選手も燃料が持たず4ラップ目にピットへ。激しい攻防の中から、ブラザン選手（A110 Première Édition）が首位に立ちました。

ブラザン選手がじわじわとタイム差を開いていく中、2位を巡るバトルが展開されます。イギリスのグレディ選手（デ・トマソ パンテーラ）がデュバル選手に襲い掛かり、バックストレートで前へ。デュバル選手も食い下がりますが、そこへ一時は6位まで落ちたカイスラ選手が割って入ります。ファイナルラップの最終コーナー手前。カイスラ選手がついに2台を抜いて2位に。しかしレースはここまで。レース2はハンガリーのブラザン選手が勝利をもぎ取りました。

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