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- マニュファクチャラーシリーズ決勝速報 ワールドシリーズ ラウンド2
- 2021シリーズ マニュファクチャラーシリーズ - ワールドシリーズ ラウンド2
- 2021.07.11
2021年のFIA グランツーリスモ チャンピオンシップ。世界トップ選手がしのぎを削るワールドシリーズは7月、ラウンド2を迎えました。自動車メーカー対抗戦「マニュファクチャラーシリーズ」の模様をお伝えします。
ワールドシリーズ各ラウンドでは、上位入賞にあたりワールドシリーズポイントが与えられます。このポイントは、チャンピオンシップ最終戦「ワールドファイナル」での初期ポイントとなるもの。各選手は勝利の名誉とこの重要なポイント獲得に向け、レースに挑みます。
ラウンド2出場者の選抜は、ラウンド1と同様に2020年のワールドファイナル出場実績にもとづき実施。選ばれた全12マニュファクチャラーとトップ選手たちが、ラウンド2の戦いの舞台であるニュルブルクリンク GPに集いました。
ラウンド2:ニュルブルクリンク GPコース 15周
F1でもおなじみのニュルブルクリンク GPコース。コース全長は5148m。深くまわり込むヘアピンのターン1を始め、ライン取りも腕の見せ所となる難コースです。高速から低速までバリエーションに富んだコーナーが待ち構えます。
使用マシンはGr.3クラス。決勝レースは使用義務タイヤがあり、選手はソフトとミディアム、2種類コンパウンドのタイヤを必ず使う必要があります。
予選トップは、スバル WRX.Gr3を駆る日本の宮園拓真選手(Kerokkuma_ej20)。スバルは、昨年のマニュファクチャラーシリーズのチャンピオンでもあります。
予選2番手はトヨタ。GRスープラ レーシングコンセプトを駆るブラジルのアドリアーノ・カラッツァ選手(KoA_Didico15)。続く3番手に、ホンダ NSX Gr.3を駆るイタリアのヴァレリオ・ガロ選手(Williams_BRacer)がつけます。ラウンド1優勝のポルシェは、予選10番手。上位陣3台はスタートタイヤにソフトを選択。それ以外はミディアムタイヤでのスタートです。
ターン1での混乱
決勝のオープニングラップ、2番手スタートのトヨタ、カラッツァ選手のGRスープラは、スタート直後のターン1でブレーキングが遅れ、前方を走る宮園選手のスバル WRXに追突。宮園選手は体勢を立て直しトップをキープしますが、この接触に対しカラッツァ選手には1.0秒ペナルティが下り、カラッツァ選手のGRスープラは6位までポジションを下げてしまいます。
この間にホンダ NSXのガロ選手が2位に浮上。また、ルーカス・ボネリ選手(TGT_BONELLI)のメルセデス・ベンツ AMG GT3がマツダ RX-VISION GT3の國分諒汰選手(Akagi_1942mi)をかわし、3位に浮上しました。
4周目、首位に立つ宮園選手のスバル WRX Gr.3と2位ホンダとの差は、3.2秒に広がっていました。乱れぬ走りを見せるスバル・宮園選手は、早くも独走体制に入ります。
予選10番手からスタートしたチリのアンゲル・イノストローザ選手(ポルシェ)は、この周でピットインし早めのタイミングでタイヤを交換。ソフトタイヤでのロングラン作戦に出ます。
激しい3位争い
7周目、2位に約9秒の差をつけていた宮園選手のスバル WRXがピットイン。上位グループもこれに続いたことから、宮園選手は首位をキープしたままコースに復帰、8ラップ目以降も集中した走りを続けます。やや遅れて、ホンダNSXを駆るガロ選手が2位のポジションにつけます。
9周目、1秒差以内の激戦が続いていた3位以降のグループですが、5位走行中だったマツダ・國分選手が、3位のイノストローザ選手(ポルシェ)・4位のカラッツァ選手(トヨタ)にそれぞれ接触。1.0秒ペナルティを受け、3位争いから脱落してしまいます。この間に3位につけたのは、ラウンド1の優勝者、ポルシェのイノストローザ選手でした。しかし、早めのピット戦略からソフトタイヤでのロングランを続けるイノストローザ選手には、戦略上の不安が残ります。
12周目、3位を走るイノストローザ選手(ポルシェ)の後方4番手に、徐々に順位を上げてきたメルセデス・ベンツ AMG GT3を駆るボネリ選手が迫ります。その差は瞬く間に1秒以内へ。序盤でタイヤ交換を行ったイノストローザ選手のポルシェにとって苦しい戦いが続きます。この両者の争いに、気づけば國分選手(マツダ)も追いつき、テール・トゥ・ノーズの激しい3位争いとなります。
6秒差でのトップチェッカー
14周目、低速コーナーのターン7で、ついにボネリ選手(メルセデス・ベンツ)が前方のイノストローザ選手(ポルシェ)を捉え3位に浮上。さらに國分選手もイノストローザ選手をパス。ボネリ選手との3位争いを繰り広げます。
ファイナルラップ。トップチェッカーを受けたのは、終始レースをリードした宮園選手(スバル)。終わってみれば、2位に約6秒の大差をつけての圧勝でした。2位はガロ選手(ホンダ)。そしてボネリ選手(メルセデス・ベンツ)が3位の座を守り切りフィニッシュ。この上位3マニュファクチャラーが、それぞれ3、2、1ポイントの貴重なワールドシリーズポイントを獲得。
ディフェンディングチャンピオンの宮園選手(スバル)が、王者の速さを示したワールドシリーズ ラウンド2 ニュルブルクリンク GP。この宮園選手の勝利によりスバルの獲得ポイントは合計4ポイントとなり、ワールドシリーズポイントランキングでポルシェをかわして単独首位へと浮上しています。
2021シリーズ マニュファクチャラーシリーズ - ワールドシリーズ ラウンド2
リザルト
Rank | Manufacturer / Drivers | Time |
---|---|---|
1 | スバル 宮園 拓真 | 28:59.822 |
2 | ホンダ ヴァレリオ・ガロ | + 05.643 |
3 | メルセデス・ベンツ ルーカス・ボネリ | + 11.264 |
4 | マツダ 國分 諒汰 | + 11.464 |
5 | フォルクスワーゲン ドノバン・パーカー | + 12.992 |
6 | ポルシェ アンゲル・イノストローザ | + 14.877 |
7 | フォード 加藤 達彦 | + 15.269 |
8 | トヨタ アドリアーノ・カラッツァ | + 18.020 |
9 | シトロエン アレクサンドル・ル | + 18.037 |
10 | ランボルギーニ マニュエル・トロンコソ | + 18.141 |
11 | アウディ ヴィニシウス・ネト | + 18.656 |
12 | BMW ニコラス・ルビラー | + 18.953 |