インテルラゴス・サーキットで迎えたマニュファクチャラーシリーズの最終戦。メーカーのプライドを賭けた争いがここで決着します。

ポールポジションを獲得した#12 レクサス・Kawakana222選手、2番グリッドの#9 日産・Akagi_1942mi選手がスタートで出遅れ、3番グリッドからスタートの#13 メルセデス・ベンツ・CLS63AMG-sc選手がトップで1コーナーに飛び込みます。
シリーズランキングトップで最終戦を迎えた#7 トヨタ・yamado_racing38選手でしたが、予選アタックに失敗し失意の11番グリッドからのスタート。

スタート直後から#13 メルセデス・ベンツ・CLS63AMG-sc選手が2位以下を大きく引き離しにかかります。逆転タイトルの望みがかかる#12 レクサス・Kawakana222選手、#3 ホンダ・s-shohei_選手、#9 日産・Akagi_1942mi選手が2位グループを形成。

11位から6位までポジションを上げてきた#7 トヨタ・yamado_racing38選手でしたが、タイトルへの執念が空回りし度重なるコースオフペナルティと接触ペナルティが重くのしかかります。

9周目、#12 レクサス・Kawakana222選手を先頭にした2位グループがトップを走る#13 メルセデス・ベンツ・CLS63AMG-sc選手の背後を捉えることに成功。レース折り返し地点をむかえた11周目に同時にピットへ入ります。

ここでトップグループの順位が大きく入れ替わります。#12 レクサス・Kawakana222選手と#9 日産・Akagi_1942mi選手が共にスターティンググリッドと同じワンツー体制に返り咲くことに成功します。この2台はレース序盤にペースを抑えて燃料をセーブする作戦をとっていたのです。
それまでトップを走行していた#13 メルセデス・ベンツ・CLS63AMG-sc選手は、コース復帰時に2ストップ作戦をとり3位までポジションを上げていた#24 フォード・Adam_2167選手に阻まれるかたちとなり、トップ争いからの戦線離脱を余儀なくされます。

幾度となく繰り返されてきたKawakana222選手とAkagi_1942mi選手の息をのむ鍔迫り合いが開始されました。

17周目のホームストレートで#9 日産・Akagi_1942mi選手が遂に首位に躍り出ます。両者共にタイムペナルティを保持した状態ですが、12 レクサス・Kawakana222選手はワイドなラインを取ったことによるタイムペナルティが更に加算され、首位奪還は絶望的となります。

#9 日産・Akagi_1942mi選手は百戦錬磨の#12 レクサス・Kawakana222選手相手に、前評判ではコース特性的に不利と思われるGT-Rでトップでフィニッシュラインを通過。この瞬間に日産のマニュファクチャラーシリーズのタイトルが決定しました。

更にAkagi_1942mi選手は、マニュファクチャラーシリーズのレース直前に開催されたネイションズカップとの2冠を達成しました。

yamado_racing38選手は今回のレース終了後に、「11位から5位という結果だけを見れば悪くはない。タイムペナルティも受けることになった要因も元をたどれば、予選で11位に沈んだ自分が悪い。」というコメントを残しました。

yamado_racing38選手は、「グランツーリスモ」シリーズのオンラインレースにおけるベテランドライバーの1人です。
そして、日本の多くのベテランドライバーが速さとモチベーションを失うなかで、未だにトップグループのペースで走ることができるのはyamado_racing38選手のみです。ファイナルシーズンでは目の前に迫ったシリーズタイトルを惜しくも逃すこととなりましたが、メーカー同士の争いだけでなく、ベテラン対若手という要素においても見ごたえのあるレースが繰り広げられました。