ネイションズカップのテストシーズン14は、2月11日から17日にかけて、全6戦が行われました。
日曜日の開幕戦は東京エクスプレスウェイ・東ルート内回りが舞台。トヨタ 86 GR.4を使ったワンメイクです。ここでは第1枠、第2枠のレースでオーストラリア勢が活躍。Nik_Makozi選手、SpeedyChicken_04選手がそれぞれのレースで優勝を果たし、高ポイントを獲得しました。
月曜日の第2戦は人気コース、ドラゴントレイルでのGR.3マシンによる戦いです。このレースではオーストラリア勢の上位進出を阻止すべく、層の厚い日本勢が奮闘しました。第1枠のレースではtatsurou55選手、Created_by_Doll選手がワン・ツー・フィニッシュ、第2枠ではox14445選手が勝利を飾りました。
第3戦は南半球の名サーキット、インテルラゴスを使ったGR.4マシンによる1戦。ここでは第1枠のレースでオーストラリア・Nik_Makozi選手と日本・Kawakana222選手がデッドヒートを展開、4位スタートのNik_Makozi選手の追い上げをKawakana222選手が抑えきって優勝を飾りました。しかし総合ポイントではNik_Makozi選手がKawakana222選手を上回り、オーストラリアがランキング首位に立ちます。
水曜日のオフをはさんで木曜日の第4戦。カリフォルニアのウィロースプリングス・ビッグウィローを舞台にした三菱 ランエボ Gr.B Road Carによる戦いです。ここではオーストラリア勢のNik_Makozi選手、SpeedyChicken_04選手がレースを欠場し、代わって日本のs-shohei_選手、tatsurou55選手らが優勝を飾りました。ポイントランキングではNik_Makozi選手、Kawakana222選手の1位、2位こそ変わらないものの、3位に日本・tatsurou55選手がランクイン、4位にも日本のs-shohei_選手が上がってきました。
金曜日の第5戦はGR.4マシンによるニュルブルクリンクGPコースでの1戦。このレースでは第1枠で日本・Kawakana222選手とオーストラリア・Nik_Makozi選手が再び熱戦を展開、3位スタートのKawakana222選手がNik_Makozi選手を逆転して優勝を飾りました。その結果有効ポイントでもKawakana222選手が首位に立ちましたが、上位勢のポイントが拮抗しており、まだまだ予断を許しません。
こうして迎えた土曜日のファイナルレース。テクニカルコース鈴鹿を舞台にしたGR.3マシンによる戦いです。第3枠のTop24 スーパースターズにはトップ選手が残らずエントリーしました。
Kawakana222選手とNik_Makozi選手による熱戦が予想されましたが、Kawakana222選手は予選で3番手となりフロントローを失う展開。代わってNik_Makozi選手に食らい付いたのが2位スタートの日本・tatsurou55選手でした。同選手は見事な集中力でNik_Makozi選手をオーバーテイクし、最終戦のウィナーに。その結果11264ptsを獲得し、ポイントランキングでもNik_Makozi選手を逆転。自身初のネイションズカップ・チャンピオンに輝いたのです。
RANK | DRIVER | DR | SR | RD.1 | RD.2 | RD.3 | RD.4 | RD.5 | RD.6 | TOTAL |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 日本 tatsurou55 | S | S | 1656 | 2155 | 1346 | 1727 | 1631 | 11264 | 15146 |
2 | オーストラリア Nik_Makozi | S | S | 1863 | 1814 | 2080 | - | 1740 | 10861 | 14804 |
3 | 日本 Leafa_12 | S | S | - | 1728 | 1223 | 1453 | 1634 | 10458 | 13820 |
4 | 日本 Kawakana222 | S | S | 1759 | 1580 | 2203 | 1322 | 1849 | 9250 | 13302 |
5 | 日本 y_nuno2702 | S | S | 1552 | 907 | 1591 | - | 1552 | 10055 | 13198 |
6 | 日本 mish12calsonic | S | S | 1612 | - | - | 1763 | 1736 | 9652 | 13151 |
7 | 香港 Seize_HKS | S | S | - | 1928 | 1713 | - | 1747 | 8847 | 12522 |
8 | 日本 yamachan5515 | S | S | 1303 | 1824 | 1128 | - | - | 8444 | 11571 |
9 | 日本 Created_by_Doll | S | S | - | 2041 | 1468 | - | - | 7638 | 11147 |
10 | オーストラリア SpeedyChicken_04 | S | S | 1802 | 1957 | 1478 | - | - | 6833 | 10592 |
Top 24 スーパースターズ・レビュー
鈴鹿決戦はオーストラリアの強豪Nik_Makozi選手がまたしてもポールポジションからスタート。
しかし、先行逃げ切りを許すまじといった気迫の3人の日本人選手、Kawakana222選手、tatsurou55選手、mish12calsonic選手が1周目の1コーナーからNik_Makozi選手を追い詰めます。
トップ4台のテールトゥーノーズのバトルに異変が起きた5周目。
なんと2位を走行していたKawakana222選手が1コーナーのアウト側のランオフに足元をすくわれコースオフ。一気に6位までポジションを落とします。
7周目、上位集団は一斉にピットイン。
ここでもtatsurou55選手はNik_Makozi選手の背後でピットアウト。
アウトラップでNik_Makozi選手がスパートをかけ2位以下を離しにかかりますが、タイヤとガソリン消耗が設定されたレースでは諸刃の剣。
次第にそのリードは消えていき、トップ3台が再び集団となります。
そして12周目に遂にKawakana222選手がトップ集団に追いつき、再び4台によるドッグファイトが再開されます。
13周目、日立オートモーティブシステムズシケインでアウトからオーバーテイクをしかけたtatsurou55選手がNik_Makozi選手に押し出されます。
残り2周。トップ争いはNik_Makozi選手と、驚異の追い上げをみせたKawakana222選手の2台に絞られたかのように見えましたが、タイヤと燃費を労わる走行をしていたtatsurou55選手がペースの上がらないトップ争いに再び加わります。
14周目のスプーンカーブでKawakana222選手がNik_Makozi選手をアウトからオーバーテイクをしかけます。
一度はノーズ差し込み、前に出たかにみえたKawakana222選手でしたが、Nik_Makozi選手にラインを残してもらえず無念のコースオフ。
この時点で1位Nik_Makozi選手、2位tatsurou55選手、3位Kawakana222選手というオーダー。
トップを走行するもペースの上がらないNik_Makozi選手に日本勢の2台が食らいつきます。
ファイナルラップの1コーナーへのアプローチでNik_Makozi選手がインに飛び込むtatsurou55選手をブロック。
tatsurou55選手は260km/hオーバーでドリフト状態に陥るも、驚異のリカバリーをみせ、見事にトップ集団に加わります。
ここまで驚異の追い上げをみせ、2位を走行していたKawakana222選手は、集中力が途切れてしまったのかS字コーナーで単独のコースオフ。
浮き沈みの激しいレースを6位で終えました。
トップは依然としてNik_Makozi選手ですが、tatsurou55選手の執念は消えません。
コース幅いっぱいまでブロックラインを取るNik_Makozi選手を、130Rのアプローチでアウトから豪快にオーバーテイク。
Nik_Makozi選手の余力はなく2位を死守。
ホームストレートにトップで戻ってきたのはtatsurou55選手でした。
トップ集団の接触も多発し、大いに荒れたタフなレースを見事制した、日本・tatsurou55選手がシリーズタイトルを獲得しました。