マニュファクチャラーシリーズの14回目のテストシーズンは、2月11日から17日にかけて全6戦が行われました。
日曜日の幕開けは、レイクマジョーレ・サーキットを舞台にしたGR.3マシンによる戦い。ここでは多様なマニュファクチャラーが上位を争い、ダッジ・TOMMYKAIRA_R32選手、アストンマーティン・Created_by_Doll選手、メルセデス・ベンツ・minamiya95選手らがポイントランキング上位にランクインしました。
第2戦はGR.4マシンによる京都ドライビングパーク・山際の1戦です。このレースではBMWを駆るsaika159-選手とSeize_HKS選手、前シーズンチャンプのジャガー・Akagi_1942mi選手らが高ポイントを獲得しました。
前半のポイントがまとまる火曜日の第3戦。ブランズハッチ GPでのGR.3マシンの戦いです。ここでは第2枠のレースでフォードのs-shohei_選手が優勝して2411ptsを獲得、ランキング首位に立ちます。そしてこのレースで2位に入ったダッジ・TOMMYKAIRA_R32選手がランキング2位に、ランキング3位には同レース4位となったアストンマーティンのKawakana222選手が入りました。
水曜日のオフをはさんだ木曜日の第4戦は、オーストラリア・マウントパノラマを舞台としたGR.4マシンの1戦。このレースでは、前戦から調子を上げていたジャガーのAkagi_1942mi選手が第2枠でみごとなポール・トゥ・ウィンを飾り優勝。いっぽうランキング首位のフォード・s-shohei_選手は3位に終り、両者の差がわずか19ptsまで縮まる展開となりました。
ウィークエンドの第5戦は市街地オーバル、ブロードビーンでのGR.3マシンによる戦い。上位勢の多くがこのレースをスキップする中、アストンマーティン・Kawakana222選手、スバル・Hayami_Sena選手、BMW・y_nuno2702選手らが上位入賞を果たしポイントを獲得します。しかし4戦までのランキングを覆すには至らず、依然首位はフォード・s-shohei_選手、2位がジャガー・Akagi_1942mi選手という構図です。
迎えた土曜日。クロアチアの自然が美しいドラゴントレイルでのGR.4マシンの戦いが今シーズンの最終レースです。第3枠のTop24 スーパースターズには優勝を争うトップ勢が残らずエントリーしました。
波乱は予選から始まりました。ランキング首位のフォード・s-shohei_選手が8位に沈み、ランキング2位のジャガー・Akagi_1942mi選手は2位に。そんな中、ポールポジションを奪ったのはアストンマーティン・kuro96GT選手です。
決勝が始まると、アストンマーティン・kuro96GT選手がじわじわと優位を築く一方、2位のAkagi_1942mi選手が、3位スタートのアストンマーティン・Kawakana222選手、6位スタートのBMW・saika159-選手に抜かれ、順位を落とします。結局kuro96GT選手が首位を守り切り優勝。ポイントランキングでもジャンプアップを果たし、前戦の9位から一気に順位を上げて初のチャンピオンの座を獲得したのです。
RANK | DRIVER | DR | SR | RD.1 | RD.2 | RD.3 | RD.4 | RD.5 | RD.6 | TOTAL |
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1 | アストンマーティン kuro96GT | S | S | 1467 | 1899 | 1875 | - | 603 | 11450 | 15224 |
2 | BMW saika159- | S | S | - | 2335 | 669 | 2186 | - | 10628 | 15149 |
3 | アストンマーティン Kawakana222 | S | S | 1974 | 1843 | 2009 | 1671 | 1818 | 11039 | 15022 |
4 | ジャガー Akagi_1942mi | S | S | - | 2089 | 2143 | 2315 | - | 10217 | 14675 |
5 | フォード s-shohei_ | S | S | 2098 | 1966 | 2411 | 2057 | - | 9806 | 14315 |
6 | アストンマーティン Created_by_Doll | S | S | 2221 | 1597 | 1071 | - | - | 9395 | 13213 |
7 | アストンマーティン Leafa_12 | S | S | 1878 | 1787 | 2056 | 1770 | - | 8984 | 12918 |
8 | メルセデス・ベンツ sirvia | S | S | 1980 | 1524 | 1668 | 1800 | 74 | 8163 | 11943 |
9 | BMW Seize_HKS | S | S | 0 | 2212 | 1473 | 1286 | 478 | 7341 | 11026 |
10 | BMW y_nuno2702 | S | S | 987 | 1474 | 1205 | - | 1626 | 7752 | 10852 |
Top 24 スーパースターズ・レビュー
アストンマーティン・kuro96GT選手がポールポジションを獲得し、1周目から2位以下との距離を広げにかかります。
一方で2位以下は混戦模様。
シリーズランキングトップで最終戦を迎えた、フォード・s-shohei_選手は、予選で8番手だったこともあり、この集団に呑みこまれます。
2周目にいち早く混戦から抜け出したアストンマーティン・Kawakana222選手は、トップを走るkuro96GT選手の追い上げます。
3位集団はジャガー・Akagi_1942mi選手を先頭とした7台の数珠繋ぎ状態のまま周回を重ねます。
硬直状態のトップ2に動きが出たのが7周目。
2位を走るKawakana222選手が、先に給油とタイヤ交換のためピットに入ります。一方で、トップを走るkuro96GT選手はコース上に残り8周目にピットイン。
アストンマーティン同士のトップ争いは、わずかにkuro96GT選手がトップを維持するも、Kawakana222選手はその距離を確実に詰めてきました。
しかし、勝負の分かれ目は突如訪れました。。
10周目のシケインでわずかにウォールにヒットしたKawakana222選手。kuro96GT選手の距離が開きはじめます。
Kawakana222選手はその後徐々に遅れはじめ、3位から猛追してきたBMW・saika159-選手が背後に付けます。
両者の決着はファイナルラップのフィニッシュラインまでもつれるも、辛くもKawakana222選手が2位を死守。
レースを制したのは、ポールポジションから1度もトップを譲ることなく安定したレース展開を披露したアストンマーティン・kuro96GT選手。シリーズ優勝も同時に獲得しました。